日本宇宙少年団仙台たなばた分団のリーダーをしている東北大学学際科学フロンティア研究所助教で、天文学者の津村耕司(つむら こうじ)先生が、
「宇宙はなぜ「暗い」のか? ―オルバースのパラドックスと宇宙の姿―」
という本を書かれました。ぜひ書店に足を運んでみてください。

https://www.beret.co.jp/books/detail/641

津村先生からメッセージをいただきましたので紹介します。

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日本宇宙少年団員の皆さんへ
仙台たなばた分団の津村です。
数年前までは横浜分団でも9年ほどリーダーをしていました。
現在は東北大学で天文学の研究をしています。
さて、皆さんは夜空を見上げて、星を見たことがりますか?ありますよね。
その時にこんなことを疑問に思ったことはないですか?
「夜はどうして暗いのだろう?」
こんなこと当たり前すぎて疑問にさえ思わないかもしれませんが、
こういう当たり前のことに対して「なぜだろう」と考えてみることこそが、
YACが大切にする「好奇心・科学する心」です。
そして一見当たり前に思える「夜が暗い」ことの真相の裏には、
実は宇宙の真理が隠されているのです。
夜が暗い理由として、「太陽が地面の下に沈んでいるから」という説明では実は不十分です。
なぜなら、宇宙には無数の星が存在します。
もしこの宇宙に無数の星があり、その星がずっと輝いているとしたら、
どうして夜は星の光で明るくならないのでしょうか?
この問題は「オルバースのパラドックス」と呼ばれています。
この問題の解決には、宇宙の構造や、宇宙の誕生の謎について調べていく必要があります。
私は先日この「オルバースのパラドックス」に関する書籍を出版させていただくことになりました。
『宇宙はなぜ「暗い」のか? — オルバースのパラドックスと宇宙の姿』
という本です。
この本の中で、「どうして夜が暗いのか」という問題を軸に
宇宙や天文学に関する様々なことをわかりやすく説明しました。
対象は主に高校生以上くらいをイメージして書きましたが、
YACの団員なら、中学生でも読めるかもしれません。
もし興味がありましたらぜひとも読んでみてください。