映画「オデッセイ」より

「宇宙には空気がない!」と思っている君もいるかもしれないが、半分あたりで半分はずれだ。火星や金星、木星、土星など惑星と呼ばれる星には空気がある。だけど、地球とは空気の種類が違うんだ。火星の空気はほとんどが二酸化炭素。人が今の火星に行くときには、そのための宇宙服を着て活動をすることになるだろう。

映画「オデッセイ」より

 火星まではもっとも接近したときでも、約5500万キロメートル、遠いときは約4億キロメートルもはなれている。ロケットで片道約6〜9か月もかかるんだ。火星を走るローバーと通信をするときも、地球から信号を送って帰ってくるまでに約6分、火星までの距離が遠いときは約44分もかかるんだ。ちなみに、地球から月までは約38万キロメートルで、月との通信は往復で2.5秒かかる。
 火星は地球のすぐ外側をまわる惑星で、地球からは赤く
見える。直径は地球の約半分で、表面の重力は地球の1/3。
表面には薄い大気がある。大気は二酸化炭素が主成分で、
大気圧は6~9ヘクトパスカル程度で地球の約100分の1。
平均温度は、氷点下55℃と極寒。最高気温は27℃、
最低気温は-133℃。 表面には月のようにクレーターがたくさんある。
高い山や大きな谷がある。火星にあるオリンポス山は、
標高約25キロメートルもあり太陽系最大。
マリネリス峡谷は巨大で長さが4000キロメートルもある。 火星は地球とほぼ同じ24時間37分かけて自転しながら、
687日かけて太陽のまわりを公転する。地球と同じように四季の変化も見られる。
 火星での1日は、sol(ソル)。1日の長さは地球は24時間、火星は24 時間 39 分 35 秒。地球の1年は365日、火星の1年は686 sol(ソル)。

火星での滞在日数を記録する主人公のワトニー

映画「オデッセイ」より

火星では、全体をおおうような大きな砂嵐が発生する。台風や竜巻(ダストデビル)など多くの気象現象があることがわかっている。

画像:NASA/JPL-CALTECH

ローバー「スピリット」のイメージ

Sol(ソル)486にローバー「スピリット」が撮影した火星の竜巻(ダストデビル)。

画像:NASA

火星の砂嵐の中を進む

映画「オデッセイ」より

© 2016 Young Astronauts Club - Japan  All Rights Reserved.

© 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved