語り合うニール・アームストロングと奥さんのジャネット

映画「ファースト・マン」より

 映画「ファースト・マン」では、ニール・アームストロングとその家族についても描かれている。だれでもできるような仕事ではないけれど、危険をともなう宇宙飛行士の仕事を、ニールの奥さんジャネットや子供たちはどう思っていたんだろう。また、ニールは、なかまであり、ライバルである宇宙飛行士なかまとどう向き合って、「ファースト・マン」になったんだろう。
 ニールは、パデュー大学で航空工学を学んだ。途中、アメリカ海軍の飛行士になって、朝鮮戦争では実戦に参加したこともあった。大学にもどったニールは、ジャネットと知り合い、のちに結婚した。大学を卒業したニールは、空軍の基地にある研究所でテストパイロットになって、開発中のさまざまな音速を越えて飛ぶ飛行機にのって、テスト飛行をした。 1961年、マーキュリー計画の宇宙飛行士に続く、ジェミニ計画の宇宙飛行士の募集に応募して、テストを受け、1962年、宇宙飛行士に選ばれた。 ジェミニ8号では船長として、宇宙空間での宇宙船のドッキングにいどみ、ジェミニ11号では、二人の宇宙飛行士をサポートする地上の連絡担当をつとめた。 アポロ11号では、船長として、月面着陸にいどむ。

ニール・アームストロング

画像:NASA

人類を月に送るミッション 多くの人の力が必要だ! ニールの家族、なかまの宇宙飛行士やスタッフにも注目しよう

アポロ1号のクルー

左から、ガス・グリソム、エド・ホワイト、ロジャー・チャフィー

 エドは、アメリカ空軍の将校で、宇宙飛行士。ニールとは、むかいの家に住んでいて家族ぐるみで親しかった。ジェミニ4号でアメリカ人初の船外活動。アポロの飛行システムの専門家で、アポロ1号の司令船のパイロット。

画像:NASA

ジェミニ4号でアメリカ人初の宇宙遊泳をするエド・ホワイト

画像:NASA

映画「ファースト・マン」より

アポロ11号のクルー  左からニール・アームストロング、バズ・オルドリン、マイケル・コリンズ

 アメリカ空軍のパイロットとして、ニールと同じく朝鮮戦争に参加したこともある。途中、マサチューセッツ工科大学で学び、宇宙航法学の博士号をとる。 1963年、宇宙飛行士に選ばれて、ジェミニ12号では船外活動をした。そして、ニール・アームストロングとマイケル・コリンズとともにアポロ11号のクルーに選ばれる。

バズ・オルドリン

画像:NASA

 ジェミニ計画の前のマーキュリー計画で、アメリカ初の宇宙飛行に成功したアラン・シェパード宇宙飛行士が、打ち上げ当日の朝、ステーキとスクランブルエッグを食べたことから、その後の宇宙飛行士も、打ち上げ当日の朝食にはそのメニューを食べることが伝統になったよ。 映画「ファースト・マン」では、打ち上げ当日のアポロ11号のメンバーは、朝食に何を食べているかな?
アポロ11号メンバーの打ち上げ当日の朝食のようす(1969年7月16日)

画像:NASA

 ディーク・スレイトンは、マーキュリー計画に選ばれた7人の宇宙飛行士(マーキュリー・セブン)の一人だったが、心臓に病気が見つかって、マーキュリー計画では宇宙に行くことはできなかった。その後はNASAの宇宙飛行士を育てる部門の責任者となって、宇宙飛行士を育てた。ニールをジェミニ8号の船長に選んだ。  飛行の専門家であるロバート・ギルルースは、マーキュリー計画の設計、開発、飛行業務を担当するスペースタスクグループのディレクター。のちに、テキサス州ヒューストンに有人宇宙船センター(今のジョンソン宇宙センター)を組織する人材を集めた。

ディーク・スレイトン

ロバート・ギルルース

画像:NASA

画像:NASA

 人類は今、月を、そして、火星をめざしている。今、わたしたちが月や火星をめざせるのは、ニールのような宇宙飛行士や彼らを宇宙や月に送り出したスタッフ、熱い思いをつないだ人たちがいたからなんだ。君も月や火星に行きたいという夢をもっているなら、その熱い思いのバトンを受け取ろう! そして、どんどん次へつないでいこう!

© 2019 Young Astronauts Club - Japan  All Rights Reserved.

© Universal Pictures

© 2018 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.