映画「オデッセイ」より

 君も「宇宙飛行士」になりたいという夢を持っているかもしれないね。それにはだれにも負けない何かを持っていることが大事だ。たとえば、JAXAの油井亀美也宇宙飛行士や大西卓哉宇宙飛行士はパイロット、金井宣茂宇宙飛行士はお医者さんだ。 映画「オデッセイ」の主人公・ワトニーは「植物学者」で「メカニカル・エンジニア」。火星に人が住めるようにするためには、将来植物が生える環境にしないといけない。そういうことを期待されて、ワトニーは火星の有人探査のメンバーに選ばれているのかもしれないね。

映画「オデッセイ」より

国際宇宙ステーション(ISS)

画像:NASA

 宇宙飛行士には、それぞれ役割があって、船長「コマンダー」はすべてに責任を負うんだ。機器の操作、船外活動、人工衛星の回収・放出などをする「ミッション・スペシャリスト」(MS)、宇宙飛行士以外のクルーで、特定のミッションの専門家は「ペイロード・スペシャリスト」(PS)と呼ばれているぞ。

船外活動をする宇宙飛行士

画像:NASA

 そして、国際宇宙ステーション(ISS)で実験、ISSの保守、修理などをするISS搭乗宇宙飛行士、ソユーズ宇宙船のフライトエンジニアは、コマンダーを補佐する役割だ。
 宇宙飛行士は、宇宙船の外で作業するときは、宇宙服(船外活動ユニット(EMU))を着用するよ。宇宙服は気密で、中に酸素を満たして宇宙の真空から宇宙飛行士を守る。小さな宇宙船と言ってもいい。 宇宙飛行士は、宇宙服を着用するとき、冷却下着を着るよ。長さ100メートルものチューブがぬいこまれた下着で、チューブに水が流れると冷えるしくみになっている。これで、宇宙飛行士の体温が上がるのを防ぐことができるんだ。

冷却下着を着ている宇宙飛行士

画像:NASA

映画「オデッセイ」より

 宇宙飛行士には、チームとして共同作業を成しとげられる能力、協調性、異なる文化・価値観に対する敬意、優れたコミュニケーション能力が必要だ。宇宙でミッションを成功させるとき、困難におちいったとき、それらの能力が試される。

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